
はじめに|サービスを2つ、閉じました
こんにちは、矢上真吾です。合同会社e-lifeの代表をしております。ひとり治療院AI自立化サポートをやっている鍼灸師です。
今日は「企業の福利厚生を狙いに行って、失敗しました」という話をします。
そして同じタイミングで、もう1つのサービスも閉じました。トレーナー派遣です。
きれいな成功談ではありません。4年間ずっと看板に載せていたものを、2つ同時に外した話です。
ただ、一人で治療院をやっている方には、そのまま当てはまる話だと思っています。サービスは、多ければいいわけではなかったという話だからです。
1. なぜ企業の福利厚生を狙いに行ったのか
売上が一気に吹き飛ぶ経験をしました
きっかけは2022年ごろです。その前に、台風があり、コロナがありました。売上が一気にボーンと吹き飛ぶ、という経験をしています。
そこで「これからどうしよう」と考えたときに、まず頭に浮かんだのが収入源の確保でした。
個人向けだけ、という構造が怖かった
それまで僕がやっていたのは、個人に対してのサービスだけでした。目の前の一人ひとりに施術をして、その積み重ねで成り立っている。それはそれで健全なのですが、同じ理由で外の出来事に丸ごと持っていかれます。
だったら企業に行けばいいんじゃないか、と思ったんです。
企業の福利厚生の枠に入れば、まとまった単位で仕事になる。個人の予約が止まる局面でも、別のところに柱が立つ。そういう絵を描いていました。方向としては、間違っていなかったと思っています。
2. 4年やって、反応があったのは1社でした

結果は、かなりはっきり出ました
結論から言うと、反応をいただけたのは1社だけでした。それ以外は、反応がないという形で終わっています。
その1社とは、1年ほどご一緒できました
反応をくださった1社とは、実際に契約まで進みました。企業に雇用されている方に向けた研修という形で、1年ほど続けさせていただきました。ここは本当に、ありがたい時間でした。
ただ、その研修を受けてくださっていた方がいなくなってしまい、そこでサービスが終了しました。
これは相手方の事情なので、どうこうという話ではありません。むしろ、その1社に対しては今でも恩を感じています。またお声がかかれば、そこには全力で応えるつもりでいます。
4年間、看板には載せ続けていました
2022年から2026年まで、一応サービスとしては載せ続けていました。載せてはいたけれど、そこから広がってはいかなかった。それが4年間の結果です。
3. なぜうまくいかなかったのか|2つの原因

自分なりに分析すると、原因は2つでした。
① 法人への営業のやり方が、分からなかった
まず、僕自身が「どうやって売りに行けばいいのか」が分からなかった。
個人のお客様に来ていただく流れは、13年やってきて自分なりに形があります。けれど法人は、入口も、決裁の仕方も、話の順番も違います。そこを分からないまま、雰囲気で動いていました。
② 営業にかける時間を、捻出できなかった
もう1つが、時間です。営業にかける時間を捻出できませんでした。一人でやっている以上、施術に入っている時間は営業ができません。
分からないことを、時間をかけずに攻略しようとしていた。今から見れば、うまくいかない形になっていたと思います。
③ そして、頑張るほど院にいられなくなりました
これが一番大きかったところです。ここを頑張ろうとすると、企業に行く=出張が増えていきます。
その結果、自分が院に入れる時間が相対的に減っていきました。
新しい柱を立てようとして動くほど、いま立っている柱が細くなる。一人でやっていると、こういうことが起きます。
時間は本当に限られている。一人治療家にとっては、どのサービスに自分の時間を配るか、その選択がそのまま経営そのものになる。
4. 同じタイミングで、トレーナー派遣も閉じました
正直に言うと、こちらは大好きな仕事でした
企業の福利厚生を外すのと同じタイミングで、もう1つ「これはもうやめよう」と決めたサービスがあります。トレーナー派遣です。
僕自身がトレーナーとして現場に帯同していく仕事で、本当は、すごく好きなんです。スポーツの現場が大好きなので、本音を言えば行きたい。
開業した頃にやって、コロナ明けに一度復活していました
開業して1、2年目、3年目のあたりでやっていました。その後いったん離れ、コロナが明けてから少し復活していた時期もありました。
やめた理由は、土日でした
トレーナー派遣は、どうしても土日になることが多い仕事です。そして今、僕は土日にライフセービングの活動をしています。
どちらを取るのか。仕事なので、もちろん大事なところではあります。それでも、ここは外すという決断をしました。
「好き」と「今の自分が続けられる」は、別の話でした。
5. 残したのは「院の中で完結するもの」でした
本業は、院の中で完結する形に集中します
今回の整理で残したものは、はっきりしています。本業と呼んでいる治療院の仕事については、院の中で完結するものに集中する、という形です。
そのうえで、今すでに関係のあるところは別です。出張も1件続いていますし、契約させていただいた1社についても、お話があれば全力で応えます。
閉じたのは「こちらから新規に取りに行く」という動きの方です。
サービスを閉じる判断は、生き方の判断でもありました
サービスを立ち上げる、そして外す。この決断は、結局のところどのように生きて、どのように仕事をしていくのかという決断そのものだと感じています。
一度チャレンジして、結果としては失敗という形になりました。それでも、自分のコアとなる価値観をどう置くのか。それを見つめ直す機会にはなったと思っています。
6. 今日から始める3ステップ

一人でやっている治療院の方に、そのまま転用できる形にしておきます。
STEP1|いま看板に載せているサービスを、全部書き出す
メニュー表、ホームページ、名刺、チラシ。載っているものを、抜けなく全部書き出してください。
「載せているけれど、この1年で1件も動いていないもの」が、たいてい出てきます。
STEP2|「自分の時間をどれだけ使うか」で並べ替える
売上ではなく、自分の時間で並べます。移動時間も入れてください。往復2時間の出張は、施術2枠分の時間を使っています。
STEP3|一番下の1つを、期限を決めて閉じる
全部を整理する必要はありません。一番下の1つを、期限を決めて閉じる。それだけで十分です。
閉じるときは、いまお付き合いのある相手との関係まで切らないこと。「新規で取りに行くのをやめる」と「今の相手を大事にする」は、同時に成り立ちます。
まとめ|時間は有限。だからサービスは絞る
- 台風とコロナで売上が吹き飛んだあと、企業の福利厚生を新しい柱にしようと動きました
- 4年間で反応があったのは1社。その1社とは1年ほどご一緒でき、研修を受けていた方がいなくなって終了しました
- 原因は「法人営業のやり方が分からなかった」「営業の時間を捻出できなかった」の2つです
- さらに、動くほど出張が増え、院にいられる時間が減るという構造がありました
- 同じタイミングで、好きだったトレーナー派遣も土日の重なりを理由に閉じました
- 残したのは、院の中で完結する仕事。すでに関係のある相手には、これまで通り全力で向き合います
サービスは、多ければいいわけじゃない。増やすほど、自分の時間は薄まっていく。
僕は本当に山あり谷あり、どちらかというと谷の方が多いのですが、これを繰り返しながら、自分のやるべきこと・やった方がいいことを模索し続けていこうと思っています。
参考になれば幸いです。本日も、残りの時間を素敵な時間にお過ごしください。
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矢上真吾について
鍼灸師歴24年/合同会社e-life代表/和からだみなおし処 院長/著書3冊。千葉県館山市で一人治療院を営みながら、一人治療家のAI自立化サポートをしています。元・非エンジニアです。